
有家キリシタン史跡公園(桜馬場キリシタン墓碑群)
前方に島原湾が広がり、島原・天草一揆に関わる湯島(談合島)を望む丘陵地にある史跡公園。園内には十字架が建てられ、キリシタン墓碑21基が集められた「桜馬場墓碑群」がある。島原半島にはキリシタン墓碑が数多くがあるが、特に南島原市内には100基を超える墓碑が確認されている。うち有家町内の道路端や石垣、畑の中などに点在していた墓碑を集めたものが「桜馬場墓碑群」。県指定史跡の2基は、「類子銘入り扁平蓋石型」と「花十字紋入り扁平蓋石型」の箱形の墓石。「類子」は「ルイス」と読み、男性に用いたクリスチャン・ネームだ。天正年間(1573~1592)、この地にはキリスト教布教第二管轄区が置かれ、約70年間にわたって布教活動が行われていた。それ以前は仏教が栄えていた地でもあり、仏教とキリシタンの遺跡が混在する歴史的に興味深い地でもある。