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海を見下ろす場所に立つ沈黙の碑
外海歴史民俗資料館そばにある文学碑。作家・遠藤周作の小説『沈黙』ゆかりの碑で、周作が生前中の昭和62年(1987)に建立された。碑は大小2つの岩から成り、1つには「沈黙の碑」と刻まれ、もう1つには、周作がこの碑のために著した「人間がこんなに哀しいのに 主よ 海があまりに碧いのです」の言葉が刻まれている。小説『沈黙』は、大村藩の黒崎村(現・長崎市外海地区の西出津町、東出津町、下黒崎町一帯)を舞台として、江戸時代初期のキリシタン弾圧下のポルトガル人司祭を通じ、神と信仰の意義を問い描いたもの。昭和46年(1971)には篠田正浩監督によって、平成28年(2016)にはマーティン・スコセッシ監督によって映画化されている。