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秋の長門峡
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山口市阿東と萩市川上にまたがる美しい渓谷。石英斑岩が川の水に侵食されてできたもので、屏風のような切り立った崖が両岸から迫り、深い淵が顔をのぞかせる。岩壁には甌穴[おうけつ]とよばれる水にうがたれた穴が無数にあき、独特の景観を造りだしている。詩人・中原中也の『冬の長門峡』の詩碑が立つ入口から下流の竜宮淵までは、約5.1kmの快適なハイキングコース。深い色の水をたたえた榧[かや]ケ淵や坊主岩などを経て、片道1時間40分の道のりだ。新緑や紅葉の季節にぜひ訪れたい。「21世紀に残したい日本の自然100選」に選定。