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三滝七奇石のひとつ「太刀割石」
昔から山岳信仰の拠点として崇められてきた標高658mの竪破山は、花園花貫県立自然公園内にあり、茨城百景にも数えられている地。寛治元年(1087)、源義家が奥州遠征の途中に、戦勝祈願のために立ち寄ったところ、神様が夢の中に現れて一振りの太刀を授けた。義家がその太刀で山中にある大岩を斬りつけると、岩は真っ二つに割れ、以来その岩を太刀割石と呼ぶようになったという伝説が残る。山の名前はこれが転じたもの。江戸時代には水戸藩の第2代藩主・徳川光圀もこの地を訪れており、不動滝(奈々久良の滝)等の三滝と太刀割石等の七石が奇観を成すことから、「三滝七奇石」と名付けたと伝えられている。