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山門は寺院としては珍しい鳥居の形(熊野大鳥居)
妙法山の山頂付近にある真言宗の名刹。弘仁6年(815)に空海(弘法大師)が開基し、その後鎌倉時代になって心地覚心(法燈国師)が再興した。山門をくぐると正面が本堂で、すぐ左側に有名な「ひとつ鐘」がある。熊野では人が亡くなると霊魂は枕元のシキミという木の枝を持ってこの妙法山に飛び「ひとつ鐘」を撞いてからあの世に旅立って行くと信じられていて、宗旨を問わず親族が亡くなるとその遺髪、遺骨を納めに来る「おかみあげ」という風習が鎌倉時代より続いている。頂上の奥の院周辺には信者たちが供えたシキミが根付き群生していて、妙法山は別名シキミ山とも呼ばれる。