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藤村が『夜明け前』の構想を練ったとされる部屋
代々、馬籠の宿役人を務めた清水屋(原[はら]家)は、本陣島崎家と親交があり、藤村の小説執筆にあたっての覚書[おぼえがき]や、書簡、「是より北木曽路」の掛軸などを展示している。このほか、陶器や鏡、ランプなどの生活道具、陣羽織りなどの衣類と共に、清水屋に伝わる古文書、尾形光琳[おがたこうりん]や富岡鉄斎[とみおかてっさい]作の掛け軸、絵画などもある。特に藤村と親しくしていた原家8代目当主の原一平氏は、藤村の晩年の小説『嵐』に登場する「森さん」のモデルになっている人物だ。所要10分。