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春日集落と沖に浮かぶ仲江ノ島
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平戸の聖地と集落
熊本県の「天草の崎津集落」、長崎県長崎市「外海の出津集落」・「外海の大野集落」などとともに登録された世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の1つ。生月島が間近に迫る平戸島北西部に位置する春日集落は、その背後の安満岳と美しく広がる棚田の景観が素晴らしい集落。天文19年(1550)のフランシスコ・ザビエルによる平戸島のキリスト教伝来後、春日の領主・籠手田[こてだ]氏が改宗したことから、領民も一斉に改宗したという。禁教時代に組織的に密かに信仰を続けた春日の潜伏キリシタンは、古くからの神仏や山、川などの自然を崇拝するとともに、キリシタン殉教地である沖合の中江ノ島も拝んでキリスト教信仰を実践した。明治期の禁教解除後もそれまでの信仰を守り続ける人が多かったが、近年では組織的な信仰は消滅。現在はキリシタン信仰の信心具などが大切に守られている。見学ルートや所要時間は現地の案内板を参照。